「たび」の本質 『旅屋おかえり』原田マハ

突然ですがみなさんは旅は好きですか?
旅行というより旅といいたくなるような。気ままに自由に。
私は旅するのが好きです。そこに住む人々の生活に思いをはせるのは醍醐味です。

そんな旅好きに送る作品が『旅屋おかえり』です。
主人公のおかえりこと、丘えりかは元アイドルのタレント。たった一本のレギュラー旅番組をひょんなことから打ち切られ、新たに依頼を受けて旅を代行する「旅屋」として再スタートします。旅番組で培った旅のプロとしての気概で依頼をこなしていきます。
所属する小さな事務所、旅番組の元スタッフたち。様々な人とのかかわりの中でおかえりは旅のすばらしさを再確認していきます。

旅屋だなんてそんな職業成り立つの?という読者とおかえり本人の疑問をよそに心温まる展開が待っています!
依頼する人々の抱える事情は様々。
原田マハ先生の美しい風景の描写も相まって、旅行気分とともにあたたかな気持ちになれる物語です。

メタ的な感想を残すのはあまり好きではないですが、本作では一人一人キャラクターが立っていたのが印象的でした。
必ず各登場人物が、作中で役割を持っていました。それがより一体感や、各旅が一連の物語であるかのような感覚を際立たせていたのかもしれません。

こんなご時世だからこそ、みなさんもおかえりとともに、各地の文化、人の温かみに触れてみませんか?

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